朝、目が覚めたというより、意識が現実に引きずり戻された。
眠った気がしない。
体が鉛のように重く、まぶたすら開けるのに数分かかった。
スマホのアラームは何度も鳴っていたらしいが、止めた記憶もない。
ベッドの中で天井を見つめながら、「今日もまた始まってしまった」と思った。
これが何日続いているのか、数える気力もない。
布団の中は唯一の避難所だが、安心はない。
ただ現実から逃げているだけ。
逃げても何も変わらない。
時計を見るとすでに正午を過ぎていた。
空腹も感じない。
喉も渇かない。
ただ、心がずっと痛い。
胸の真ん中に黒く重たい塊が居座っていて、それが内側から自分を押し潰そうとしている。
苦しい。
息を吸うのもつらい。
何もできない。
何もしたくない。
けれど、何もしない自分を責める声が頭の中で鳴り続ける。
「怠け者」「無価値」「生きてる意味がない」──誰かに言われたわけでもないのに、何百回と繰り返されてきた罵倒が、今日はいつもより大きな声で響いてくる。
耳を塞いでも消えない。
叫びたいけど、声が出ない。
友人たちは日常を謳歌している。
旅行、仕事、恋人、子ども、趣味──みんな生きている。
自分だけが止まっている。
自分だけが落ちこぼれで、底に沈んだまま浮かび上がれない。
嫉妬とも違う。
むしろ彼らには本当に幸せでいてほしいと思う。
自分のようにはならないでほしいとも思う。
でも、そこには届かない距離がある。
画面の中の光景があまりに遠く、まるで違う世界のことのようだ。
何かをしようと立ち上がろうとしたが、数秒で断念した。
立ちくらみがして、視界が揺れた。食事も水も、ここ数日はほとんど摂れていない。
体は限界に近づいているのに、心の重さが勝っている。
病院に行くべきなのはわかっている。
でも電話をかける気力がない。
予約を取る、それだけの行為が、今の自分には大きすぎる壁に思える。
自分の存在が迷惑なんじゃないかと考えてしまう。
誰かの役に立つこともない。
むしろ、自分がいることで親や友人に心配をかけている。
それなら、いない方がマシなんじゃないか──そういう思考が頭の隅に常にあって、今日もまたそれが浮かんできた。
けれど、「消えたい」と「死にたい」は違う。
死ぬ勇気なんてない。
ただ、何も感じなくなりたい。
何も考えずに眠りたい。
夢の中に逃げたい。
でも夢さえも苦しい。
午後3時を過ぎたころ、ようやく洗面所まで這うようにしてたどり着いた。
鏡の中に映った自分の顔は、目の下にくまができ、髪はボサボサ、肌もカサカサで、どこにも生気がなかった。
誰だこれは、と思った。
でもこれが「いまの自分」なのだ。
なんとか水を一杯だけ飲み、またベッドに戻った。
数秒だけ、「今日もなんとか日記を書こう」と思った。
何かを記録しておけば、まだ自分がここにいた証になるかもしれないと。
だからこれを書いている。
けれど書いているうちに、また涙が出てきた。
理由はわからない。
ただ、書くことで感情が表に出てきてしまったのだと思う。
こんな弱い自分を、他人には見せられない。
でも、本当は誰かに気づいてほしい。
誰かに「大丈夫だよ」と言ってほしい。
抱きしめてほしい。
何も言わず、ただ傍にいてほしい。
でも、誰もいない。家の中は静まり返っていて、自分の呼吸音だけがやけに大きく聞こえる。孤独というのは、音のない恐怖だ。
誰かに会いたい。
でも会えない。
この顔、この姿、この状態では、誰にも会えない。
明日もまた、この地獄が続くのかと思うと、心が折れそうになる。
いや、もうとっくに折れているのかもしれない。
ただそれに気づかないふりをしているだけ。
今日をやり過ごすことだけで精一杯で、明日のことなんて考えられない。
希望なんてない。
光もない。
ただ、暗闇の中でじっと耐えることしかできない。
もしこれを誰かが読んでくれているのなら、ありがとう。
こんな暗い文章に付き合ってくれてありがとう。
今日も生き延びた。
それだけでも、もしかしたら、小さな一歩なのかもしれない。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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医師にタンパク質を摂りなさいと言われたので。
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ひとりではどうにもならない時あるよね
私は大変だったんだ