地獄の日々 ― うつ病とともに生きるということ
目が覚めた瞬間、全身が鉛のように重い。
布団が体を押し潰しているのかと思うほど、起き上がることができない。
昨日と何も変わらない部屋、閉めきったカーテン、時計の音だけが淡々と響く。
朝なのか昼なのか、それすら分からない。
正直、どうでもいい。
何時であれ、今日もまた「地獄の日々」が始まるのだから。
うつ病を経験したことのない人には、きっとこの感覚は伝わらないだろう。
「気分が落ち込んでるんだね」「元気出して」「考えすぎじゃない?」そんな言葉が無数に投げられてきた。
だが、それはまるで、骨折した脚で歩けと言われているようなものだ。
目に見えないだけで、心はズタズタに壊れている。
もう立ち上がる力なんて、とうの昔になくなっている。
人間関係も、仕事も、日常も、すべてが崩れていく音が聞こえる。
最初は「なんとなくやる気が出ない」くらいだった。
好きだったはずの本が読めなくなり、テレビを見ることさえ面倒になる。
次第に友人との連絡も絶ち、スマホの通知音すら恐怖になる。
返事をしなければ、責められる。でも返事をする気力がない。
無視して、罪悪感に襲われて、また自分を責めて、どんどん自分が小さく、消えていく。
まるで、心が溺れていくようだった。
何もしていないのに、ものすごく疲れている。
何も食べたくない。
眠れないのに眠ってしまいたい。
目が覚めたくない。だけど目が覚めてしまう。
そうしてまた今日が始まってしまう。
「生きなければならない」という義務感だけが、皮膚の内側からじわじわと精神を蝕んでいく。
何のために?誰のために?なぜ?わからない。わからないまま、ただ時間が過ぎていく。
病院にも通った。薬ももらった。
カウンセリングも受けた。それでも、簡単には良くならなかった。
「すぐに効果が出るわけじゃないからね」と医師は言った。
でも、その「すぐじゃない」時間が、地獄のように長く感じるのだ。
「いつかよくなる」と思えたら楽なのだろうが、「本当に治るのか?」という疑念ばかりが頭の中で回っている。
親にも、友人にも、恋人にも、「理解してほしい」と思いながら、同時に「もう何も言わないでほしい」とも思う。
会話ができなくなる。
人の声がノイズになる。
電車に乗るのもつらい。
外に出るのが怖い。
スーパーのレジですらパニックになることがある。
「普通のこと」ができないという劣等感が積み重なっていく。
できていたことができなくなるのは、自分が崩壊していく過程を毎日目撃するようなものだ。「自分は役立たず」「社会のゴミ」「誰にも必要とされていない」という声が、頭の中で鳴り止まない。
SNSを見ると、他人の幸せばかりが目につく。
自分には何もない。
何も得られていない。
ただ生き延びるだけで精一杯で、気づけば今日も、風呂にも入らず、食事もせず、ただ天井を見ていた。
涙は出ない。
ただ「無」がある。
それでも、なぜか死ぬこともできない。
死にたい気持ちはあるのに、現実的な行動には移せない。
もしかしたら、まだどこかで「生きたい」と思っているのかもしれない。
あるいは、「死ぬ勇気さえ持てない自分」にまた絶望しているのかもしれない。
この文章も、何度も途中で止まりながら、何時間もかけて書いている。
集中力が持たない。言葉が出てこない。
なのに、何かを吐き出したくてたまらない。
苦しい。
とにかく、苦しい。
誰かにわかってほしい。
でも、どうせわかってもらえない。
そう思いながら、それでもなお、こうして書き続けるのは、もしかしたら「誰か」に届くことを願っているからかもしれない。
「あなたはひとりじゃない」と言いたいのではなく、「私もここにいる」と伝えたいだけだ。
うつ病という地獄に落ちて、そこから抜け出せないまま、今日もまた一日が終わろうとしている。
明日もまた、同じ日が始まる。
でも、もしかしたら、ほんの少しだけでも違う一日になるかもしれない。
その「もしも」だけを信じて、今日も、息をしている。
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少しでも生きる力をみいだせれば幸いです
https://note.com/reimi_tutu/n/nba0d2059f547
医師にタンパク質を摂りなさいと言われたので。
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私の時にこれらを利用してたら、また違った人生だったかもしれない。
ひとりではどうにもならない時あるよね
私は大変だったんだ