うつ病──もうだめだ、何もかもおしまいだ
朝が来るのが怖い。
夜が来ても眠れないけれど、それでも朝の方がもっと恐ろしい。
窓から差し込む光が、自分の存在の惨めさを暴き出すようで、息が詰まる。
起き上がれない。
ベッドに身体を沈めたまま、天井を見つめている。
頭の中は真っ黒だ。
「何をしてるんだ、自分は」と思うけれど、動けない。
心がずっと重い。体が鉛のように硬直していて、ほんの少し腕を動かすことすら億劫だ。
頭のどこかでは「生きなきゃ」と思っている。
でも、それはまるで壊れかけた機械のように、かすれた音で自分にささやいているだけだ。
その声すら、最近は遠ざかってきている。
代わりに聞こえるのは、「もうだめだ」「お前には無理だ」「価値なんてない」「生きている意味がない」──そんな否定の言葉ばかり。
何をしても上手くいかない、誰にも理解されない、そして、助けなんて本当は存在しない。
そんな気持ちに飲み込まれていく。
周囲の人たちは言う。
「頑張れ」「前向きに考えてみたら?」「そんなに辛いなら休めばいいじゃない」「気分転換してみたら」。
その言葉が悪意ではないのは分かっている。
だけど、そんなことは百も承知で、それでも動けないから苦しいんだ。
気分転換ができるならとっくにしている。
頑張る余力なんて残っていない。
むしろ、その言葉を聞くたびに、どれだけ自分が普通じゃないのか、どれだけ壊れてしまっているのかを思い知らされる。
涙は出ない。
ただ、心が冷たい湖に沈んでいくような感覚だけがある。
沈んでいくうちに、声も、光も、感情も、何もかもが消えていく。
たまに浮上しようとする。
でも、水面は遠すぎて、もがくたびに疲れ果て、また沈む。
何度も何度もそれを繰り返しているうちに、やがて「もう浮かばなくていいや」と思い始める。
もうだめだと思う。
完全に壊れてしまった気がする。
人と話すのも怖い。
誰かに会うのが億劫だ。
SNSを開くのも怖い。
明るく元気な人たちの言葉が、刃物のように突き刺さる。
「みんなちゃんと生きてるのに、自分だけが駄目なんだ」と思ってしまう。
何度目かのため息が漏れる。
自分を責める声が、頭の中でずっと鳴っている。
未来のことを考えようとしても、真っ黒な霧がかかっていて何も見えない。
このまま生きていても、何かが変わる気がしない。
むしろ、どんどん状況が悪化していく気がする。
身体も弱ってきたし、周囲の人とも距離ができてしまった。
「自分がいなくなった方が、みんな楽になるのでは?」そんな思いがふと浮かぶ。
でも、そう思う自分にまた罪悪感が湧いてくる。
「こんな考えを持つなんて最低だ」「誰かに心配させてしまうなんて自分勝手だ」──自己否定が自己否定を呼び、底なし沼のように沈んでいく。
病院には通っている。
薬も飲んでいる。
それでも治らない日々が続くと、「自分は治らないんじゃないか」「これはもう一生ものなんじゃないか」と思えてきて、希望なんてものはどこにもない。
医師の言葉すら、遠くの世界の出来事のようで、実感が伴わない。
回復した人の話も、別の世界の話にしか思えない。
「いつか良くなる」なんて言葉を信じたい。
でも、今のこの苦しさは“今この瞬間”に存在しているのに、「いつか」なんていう不確かな言葉に、どうしてすがれるだろう?
時間だけが過ぎていく。
動けない日、誰とも連絡を取らない日、何も食べずに終わる日。
日付の感覚も曖昧になってくる。
「今日は何曜日だろう?」と考えて、思い出せなくて、スマホのカレンダーを見る。
そのとき、なぜか無性に情けなくなって、涙が出そうになる。
でも泣けない。ただ、空っぽな気持ちだけがある。
死にたい、というより「消えてしまいたい」と思う。
音もなく、誰にも気づかれず、ふっとこの世界から消えてなくなれたら──どんなに楽だろう。
死ぬのは怖い。
でも、生きるのも苦しい。
だから、どこにも居場所がない。
ただ、ただ、時間に取り残されて、身体だけが存在している。
それでも──なぜだろう、こうして言葉を綴っている。
誰に届くのか分からない。
理解されるとも思えない。
でも、どこかで「もしかしたら」という思いが、かすかに残っているのかもしれない。
完全に何もかもが終わってしまったわけじゃない。
今はただ、「終わってほしい」と叫んでいるだけかもしれない。
うつ病は、単なる「気分の落ち込み」ではない。
それは、生きる力が根こそぎ削られていく、終わりのない地獄だ。
声にならない苦しみがある。
言葉にできない痛みがある。
だからこそ、せめてこの気持ちだけは、誰かに伝えたいと思った。
今日が終わって、また明日が来るのが怖い。
でも、今のこの瞬間を、少しでも言葉にできたことが、自分にとっての微かな希望であってほしい。
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少しでも生きる力をみいだせれば幸いです
https://note.com/reimi_tutu/n/nba0d2059f547
医師にタンパク質を摂りなさいと言われたので。
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私の時にこれらを利用してたら、また違った人生だったかもしれない。
ひとりではどうにもならない時あるよね
私は大変だったんだ