うつ病ブログ地獄の日々 686

朝、目が覚める。

いや、目は開いているが「起きる」ことができない。

身体が鉛のように重く、頭の中には黒い霧がかかっている。

布団の中で天井を見つめながら、「今日もまた一日が始まってしまった」と思う。

何もしていないのに、ただ時間が流れているだけで、罪悪感がじわじわと胸を締めつけてくる。

うつ病とは「気分が落ち込む病気」だと簡単に言われることがあるが、実際はそんな単純なものではない。

感情が死んでいく病だ。

喜びも、悲しみも、怒りも、何も感じない。

感情の回路が壊れてしまったかのように、ただ無機質な時間が流れていくだけ。

好きだった音楽も、趣味も、味のある食事も、全部色褪せて、無味乾燥な砂のようになる。

それでも「何かしなければ」と思って無理に身体を動かそうとすると、今度は吐き気とめまいが襲ってくる。

頭の中で何かが軋み、呼吸が浅くなり、動悸がしてくる。

電車に乗るなんてとても無理だ。

遊びに行く？人と話す？無理無理無理。

そんなことを考えるだけで、涙が出てきてしまう。

理由もない。ただ、涙が勝手にこぼれて止まらなくなる。

まるで身体が「もう限界だ」と訴えているように。

一番つらいのは、「自分が自分じゃなくなる」感覚だ。

うつになる前は、もっと笑っていた。友達とも話していた。

やりたいこともあったし、未来にも多少の希望があった。

だけど今は、何もない。

空っぽ。鏡を見ると、そこには知らない顔がある。

目が死んでいる。

肌はくすみ、髪はぼさぼさで、表情も動かない。

「これが本当に自分なのか」と思うが、現実は否応なくその顔を突きつけてくる。

家族や友人に助けを求めても、うまく伝わらない。

「気分転換したら？」「考えすぎだよ」「もっと前向きに考えなきゃ」。

そういう言葉に何度も傷ついてきた。

悪気がないのは分かっている。

けれど、言葉のナイフは、無防備な心を容赦なく切り裂いていく。

誰にも理解されない、という孤独感が、さらに心を深く沈めていく。

うつ病の地獄は、ひとりで耐えるにはあまりにも過酷だ。

だけど「助けて」と叫ぶ声は誰にも届かない。

自分ですら、自分の声が聞こえないときがある。

寝て、起きて、何もせず、罪悪感だけを感じてまた寝る。

その繰り返し。時間の感覚もおかしくなる。

昨日が何曜日だったかも分からない。

何を食べたかも覚えていない。

ただ、苦しみだけが確実にそこにある。

医者には通っている。

薬も飲んでいる。それでも良くならない日がある。

薬の副作用でさらに気分が沈むこともあるし、少しよくなったかと思えば、また地獄に引きずり戻される。

まるで終わりのない螺旋階段を、下へ下へと降りていくようだ。

「生きている意味がわからない」そう思う日が何度もあった。

ベランダから下を見下ろして、「今ここから飛び降りたら、やっと楽になれるかもしれない」と思ったこともある。

だけど、その一歩を踏み出すことすらできなかった。

死ぬ勇気もなければ、生きる力もない。

ただ存在しているだけの毎日。

それでも、こうして文章を書いている。

誰かに伝えたくて。

誰かに「あなたはひとりじゃない」と言ってもらいたくて。

もしかしたら、これを読んでいる誰かも、同じような地獄にいるのかもしれない。

だから言いたい。

あなたは壊れてなんかいない。

今はただ、心が深く傷ついているだけだ。

時間はかかる。

だけど、いつかその傷が少しでも癒える日がくると信じたい。

今日もまた、朝が来る。

何もできなくても、それでも生きているだけでいい。

苦しいときは、ただ呼吸するだけでもいい。

涙が出るなら、泣けばいい。

あなたが感じている痛みは、確かに存在する。

誰かに理解されなくても、それでもあなたの痛みは本物だ。

生き地獄のような日々の中、それでも生きるという選択をし続けるあなたは、本当に、強い。

 

 

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医師にタンパク質を摂りなさいと言われたので。

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私は大変だったんだ