うつの地獄に堕ちたことのある人ならわかるだろう。
あれは「病気」などという軽い言葉では済まされない。
理屈も努力も、根性論もすべて通じない。
歯を食いしばって乗り越えられるような種類のものではない。
心が凍りつき、思考が停止し、時間の流れさえ感じなくなる。
空気の色が灰色になり、世界の全てが敵に思える。
そんな闇の中から、いったいどうやって立ち直るというのか。
まず最初に。
「立ち直る」ことを目的にしすぎると、余計に苦しくなる。
うつの最中に「早く元気にならなきゃ」「治さなきゃ」「社会復帰しなきゃ」と焦れば焦るほど、症状は深まっていく。
まるで、泥沼に落ちて暴れるたびに体が沈んでいくように。
だからこそ、立ち直るには、立ち直ろうとしないことが第一歩なのだ。
では、何をすればいいのか?
正直に言えば、「何もしない」ことから始めるしかないと医師はいう。
布団の中で丸くなり、呼吸だけしている日々。
それでいい。
生きているだけで偉い。
誰にも理解されなくても、自分で自分を責めてしまっても、それでも「今日も何とか呼吸している」、それがすべての始まりだ。
立ち直りとは、壮大な奇跡ではない。小さな一秒の積み重ねなのだ。
そして、もしもできるなら、誰かにほんの少しだけ声をかけてみる。
医者、カウンセラー、家族、信頼できる友人。
相手は誰でもいい。
「助けて」と言えなくてもいい。
「苦しい」とだけでもいい。
それすら言えないなら、ただ隣に座っていてもらうだけでもいい。
孤独を少しだけ破る、それだけで人間の心にはわずかな風が通る。
薬を飲むことに抵抗がある人も多い。
「薬で心を変えるなんて」と思った。
でも違う。うつの状態というのは、脳のエネルギーが枯渇し、正常な判断力や感情の調整ができない状態なのだ。
風邪をひけば解熱剤を飲むように、うつにはうつの薬がある。
薬は敵ではなく、あくまで「補助輪」だ。
恥じることではないんだ。
そして、時間がかかることも忘れてはならない。
立ち直りに「期限」などない。
1年かかる人もいれば、5年かかる人もいる。
あるいは、波のように良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ生きやすくなっていく人もいる。
直線的な回復は存在しない。
曲線で、ジグザグで、予測不能な道のりが普通なのだ。
わたしは完全に何も感じなくなった。
喜びも怒りも恐怖もなく、ただ空っぽだった。
まるで魂を抜かれた人形のように。
だが、その中でも、ほんのわずかな「違和感」があった。
小さな音、小さな光、小さな匂い。
誰かの言葉の端に感じた温かさ。
それが、立ち直りのきっかけとなるかもしれない。
うつの地獄にいるとき、人は「もう元の自分には戻れない」と思う。
でも、もしかすると**「元の自分に戻る」のではなく、「新しい自分になっていく」ことこそが立ち直りなのではないか**と、思う。
うつを経験してるからこそ、見える世界がある。
感じられる痛みがある。
他人の苦しみに敏感になる力がある。
それは確かに「傷」だが、同時に「目印」でもある。
最後に、これは声を大にして言いたい。
この苦しみは、決して無駄ではない。
存在していることそのものに価値がある。
うつを経験してる私には、私にしか見えない世界がある。
**そこには、きっと誰かが救われる光がある。
立ち直るとは、光に向かって走ることではない。
時には光に背を向けながら、それでも何とか一歩ずつ、泥の中を這っていくこと。
それでいい。
それが、立ち直るということなのだ。
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https://note.com/reimi_tutu/n/nba0d2059f547
医師にタンパク質を摂りなさいと言われたので。
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私の時にこれらを利用してたら、また違った人生だったかもしれない。
ひとりではどうにもならない時あるよね
私は大変だったんだ