
朝、目が覚めた瞬間、まず最初に思うのは「また朝が来てしまった」という絶望だ。
夜のあいだだけは、無意識という名の闇の中に沈めていられたこの体と心が、再びこの現実に引き戻される。呼吸が浅くなる。
胸が圧迫される。
動悸が激しくなる。
そうして、今日という1日がまた始まってしまう。
ベッドから出ることさえ、戦争だ。
何かに縛りつけられているかのように体が重く、布団に沈み込んだまま動けない。
目を閉じても、眠れない。
ただ、世界が始まる音だけが遠くから聞こえる。
家族の物音、テレビのニュース、外の車の音。
それらがどれも、別の次元の出来事のように感じられる。
自分だけがこの世界から取り残されている。
いや、そもそも自分は本当に存在しているのだろうか。
そんな思考が頭の中をぐるぐる回る。
食事をとる気力もない。
味覚は鈍くなり、何を食べても「味がない」と感じる。
何より、食べる意味がわからない。
生きることに希望も喜びも感じられないのに、栄養を摂ってどうするのだろう。
それなのに、家族からの「少しは食べなさい」「何か口に入れなきゃ元気出ないよ」という言葉が、ナイフのように胸に刺さる。
彼らに悪気はないことは分かっている。
むしろ心配してくれているのだ。
でも、こちらの絶望をまるで共有できないそのまなざしが、より深い孤独を呼び起こす。
昼過ぎ、ようやくソファに移動しても、ただじっと天井を見つめるだけだ。
テレビをつけても内容は頭に入ってこない。
本を開いても、文字が意味を持たない。
まるで自分という存在が、感情や興味を奪われた抜け殻になってしまったようだ。
時間だけが無意味に流れていく。
「死にたい」と思うわけではない。
「消えたい」と思うのだ。
誰にも気づかれずに、ふっと煙のようにこの世界から姿を消したい。
存在を忘れてほしい。
記憶からも、現実からも、完全に。
夕方になり、部屋の光が少しずつオレンジ色に染まっていくころ、なぜか決まって涙が出てくることがある。
理由はわからない。
ただ、何もできなかった1日が終わろうとしていることに対する悔しさや情けなさ、それと同時に「明日もまたこの地獄が続く」という未来への絶望が混じり合って、涙となって溢れるのかもしれない。
だけど誰にも見られたくない。
家族には「泣いてるの?」と心配されることすら重荷だ。
だからトイレにこもって、声を殺して泣く。
夜は夜で、苦しい。
眠れない。
ベッドに入っても、頭の中は止まらない。
「なぜこうなってしまったのか」「なぜ周囲は元気に生きられるのか」「いつから自分はこんな風に壊れてしまったのか」。
自責と後悔が、ひたすら心を責め立てる。
そしてまた、眠りに落ちることを恐れながらも求め、翌朝には「また朝が来てしまった」と思う…その繰り返し。
出口のないサイクル。
終わりの見えないトンネル。
まるで永遠に続く罰だ。
薬は飲んでいる。
でも劇的には変わらない。
カウンセリングにも通っている。
でも、心の奥の闇に言葉を届けるのは難しい。
相手がどれだけ親切でも、こちらが言葉にできない感情は、決して理解されない。
むしろ「こんなこと言ってはいけない」「これも甘えなんじゃないか」という自己否定が増えるばかりだ。
誰かに「わかるよ」と言われるたびに、「本当にはわかっていない」と心の中で叫んでしまう自分がいる。
そんな自分もまた、嫌になる。
この地獄の中で、ふと小さな光を見つける瞬間がある。
たとえば、窓の外に咲いている花の色が少しだけきれいだと思えたとき。
小鳥の鳴き声が、耳に心地よく届いたとき。
そんな一瞬に、自分の中の「まだ完全には死んでいない心」が小さく反応する。
それは奇跡のような瞬間だ。
でも、それが永続するわけではない。
すぐに闇がまた飲み込む。
けれど、その一瞬のためだけに、今日も何とか生き延びている気がする。
うつという病は、目に見えない。
だからこそ、誰にも気づかれず、理解されず、孤独の中で苦しむ。
自分でも「気の持ちよう」だと思ってしまう瞬間がある。
けれど、これはれっきとした病気だ。
心の風邪なんて言葉では済まされない、命を脅かす病だ。
もっと世の中がその重さと深さを理解してくれたら、少しは救われる人が増えるのかもしれない。
今日も、生き延びた。
それだけが、唯一の事実だ。
何もできなかったけれど、死ななかった。
それだけで、今日は十分だと、自分に言い聞かせながらこのブログを書いている。
もし、同じような地獄にいる人がいたら。
あなたはひとりじゃないと、伝えたい。
言葉にできない苦しみも、感じる価値のないように思える1日も、確かに意味はある。
今日、生き延びたことに価値がある。
そう信じて、また明日もこの地獄をなんとか耐えていこう。
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良かったら読んでいただけたらと思います
少しでも生きる力をみいだせれば幸いです
https://note.com/reimi_tutu/n/nba0d2059f547
医師にタンパク質を摂りなさいと言われたので。
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私の時にこれらを利用してたら、また違った人生だったかもしれない。
ひとりではどうにもならない時あるよね
私は大変だったんだ
