
――うつ地獄日記・新年その3――
三が日が終わったら、何かが変わると思っていた。
少なくとも、空気が少しは軽くなるとか、時間の流れがまともになるとか。
でも実際には、何も変わらなかった。
変わらなかったどころか、「新年」という言葉だけが、私を一段深く突き落とした。
街はもう日常に戻り始めている。
仕事の話、予定の話、今年の目標。
みんな、当然のように「続き」を生きている。
私だけが、去年の最後の日から一歩も動けず、同じ場所で立ち尽くしている。
新年3日目。
祝う理由はもう尽きた。
残ったのは、逃げ場のない現実だけだ。
「今年も生きていく」という前提が、あまりにも重い。
それを引き受けるだけの力が、どこにも見当たらない。
朝が来るたびに思う。
また今日も、意味のない一日が始まってしまった、と。
何かを成し遂げなくてもいい。
前向きになれなくてもいい。
ただ、苦しさが少しでも薄まってくれれば、それでいいのに。
でも現実は、容赦なく同じ重さでのしかかってくる。
新年は「希望の始まり」だと、誰かが言う。
私にとっては、「絶望がリセットされただけの日付」だ。
去年の絶望が消えたわけでも、整理されたわけでもない。
ただ、「今年の絶望」と名前を変えただけ。
それでも、私は今日も生きている。
理由はない。意味もない。
ただ、死ねなかったから生きている。
それだけの新年その3。
この日記は、希望を書くためのものじゃない。
立ち上がる物語でもない。
沈んだまま、動けないまま、それでも続いてしまう日々を、
ただ記録するためのものだ。
新年その3。
地獄は、ちゃんと続いている。