
うつ病地獄日記
朝が来た瞬間から、もう負けている。
目は覚めているのに、体も心も起き上がらない。
今日という一日は、始まる前から処刑が決まっている。
布団の中で考える。
「何のために生きているんだろう」
でもこれは問いじゃない。
答えが存在しないことを、何百回も確認するための作業だ。
世の中は相変わらず普通に回っている。
人は働き、笑い、予定を立て、未来の話をする。
その全部が、ガラス越しの世界みたいに遠い。
同じ日本に住んでいるはずなのに、別の惑星だ。
「頑張れ」「休めば治る」「気の持ちよう」
そんな言葉がナイフみたいに刺さる。
理解しようとしていない優しさほど、残酷なものはない。
何もしていないのに、ひどく疲れている。
生きているだけで、全身が摩耗していく。
呼吸するたびに、少しずつ削られていく感じ。
家族がいても、孤独は消えない。
むしろ、申し訳なさだけが増えていく。
「こんな人間でごめんなさい」
心の中で、何度も頭を下げている。
未来を想像しようとすると、闇しか出てこない。
希望はもう、思考の選択肢に存在しない。
ただ今日を終わらせること、
それだけが唯一の目標。
夜になると、また自分を責める。
何もできなかった日を、静かに処刑する時間だ。
反省じゃない。
ただの公開リンチを、自分自身にしているだけ。
それでも、日記だけは書く。
声を出せない代わりに、文字に沈める。
ここに書かれた苦しみだけが、
「確かに自分は生きている」と証明してくれるから。
明日もきっと同じ地獄だ。
でも、今日を書き残した。
それだけで、今日は終わりにしていい気がする。