
朝が来るたびに、敗北を一つ積み重ねる。
目を開けただけで疲れている。眠ったはずなのに、身体は鉛みたいに重く、心は最初から空っぽだ。
「今日こそは」と思う余地すら残っていない。ただ、生きているという事実だけが、無言で居座っている。
頑張れない。
それは怠けでも逃げでもなく、単純な事実だ。
頑張るための燃料は、もう何年も前に底を突いた。
それでも世界は同じ言葉を投げてくる。
「気持ちの問題」「少し休めば」「みんな大変なんだから」
そのたびに、説明できない自分が悪者になる。
何もしていないのに、罪悪感だけが増えていく。
生産性のない一日。
役に立たない自分。
存在しているだけで、誰かの迷惑になっている気がして、息を潜めるように生きている。
できていたことが、できなくなった。
簡単だったことが、途方もなく遠い。
その変化を、誰もちゃんと見てくれない。
「前はできてたでしょ?」
その一言が、心臓に釘を打つ。
頑張れない人間は、社会では透明だ。
倒れていても、見えない。
声を出しても、雑音になる。
だから記録するしかない。
ここに、確かに生きていたという証拠を残すために。
希望は語れない。
前向きな結論も用意できない。
ただ、今日も耐えきれなかったという事実だけがある。
それでも、完全に消えずに、こうして言葉を並べている。
これは成功の物語じゃない。
回復の途中でもない。
うつ病で、もう頑張れなくなった人間が、
それでも今日を終わらせた、ただの記録だ。