
もう頑張れない人間の記録 その2
朝か夜かも、もう区別がつかない。
目は覚めているのに、起き上がる理由が見つからない。
体は生きているはずなのに、どこかもう役目を終えた物体みたいだ。
「頑張らなくていいよ」という言葉が、今日は刃物みたいに刺さる。
頑張らなくていいなら、じゃあ自分は何をすればいいんだ。
何もできない人間に残る居場所なんて、最初から用意されていない。
昨日も今日も、できなかったことだけが積み上がる。
できなかった連絡。
できなかった約束。
できなかった生活。
その一つ一つが、「お前は無理だ」と静かに証明してくる。
もう頑張れない、というより、
頑張るという言葉が自分の辞書から消えてしまった感じだ。
気合も根性も、使い切って燃えカスになった。
残っているのは、呼吸と時間だけ。
誰かの普通が、こちらの地獄だ。
普通に起きて、普通に働いて、普通に笑う。
それができないだけで、人間失格の烙印を押される気がする。
実際は誰も何も言っていないのに、
世界そのものが冷たい視線を向けているように感じる。
「この先どうするの?」
その問いに、答えはない。
考えようとすると、頭の中が真っ白になる。
未来という言葉は、自分には眩しすぎる。
それでも一日は終わる。
何も成し遂げていなくても、夜は来る。
それが救いなのか、残酷なのか、もう分からない。
これは、立ち直りの物語じゃない。
希望を見つけた記録でもない。
ただ、もう頑張れなくなった人間が、
今日も崩れきらずに存在してしまった、
その事実だけを書き残している。
その3を書く日が来るかどうかも分からない。
でも、今日の自分はここまでだ。
それ以上は、もう出てこない。