
生き地獄 753
朝が来るのが怖い。
目が覚めた瞬間、また「今日」が始まってしまったと気づく。
何もしていないのに、すでに疲れている。
何も起きていないのに、胸の奥が重くて息が浅い。
普通の人にとってはただの一日でも、
自分にとっては越えられない壁の連続だ。
起きる、顔を洗う、何かを食べる。
そんな当たり前のことが、まるで重い鎖のように体を縛る。
頭の中では責める声が止まらない。
「何もできない」「価値がない」「生きている意味がない」
そんな言葉が何度も何度も繰り返されて、
気づけばそれが“現実”のように感じてしまう。
周りは普通に動いている。
笑って、働いて、前に進んでいる。
それを見れば見るほど、自分だけが取り残されている気がする。
同じ世界にいるはずなのに、まるで別の場所に閉じ込められているみたいだ。
誰かにこの苦しさを伝えようとしても、
うまく言葉にならない。
「ただの気分の問題でしょ」と思われるのが怖くて、
結局また黙り込んでしまう。
夜になると少しだけ静かになる。
でも、それは楽になったわけじゃない。
ただ、何も感じる力すら薄れていくだけ。
空っぽのまま、時間だけが過ぎていく。
それでも、こうして今日も終わる。
何もできなかった一日。
でも、終わったという事実だけが残る。
生きているだけで精一杯の一日。
それが、この生き地獄の現実だ。