
「元気そうじゃん」
その言葉を言われるたび、心の奥が静かに傷ついていく。
たしかに、外から見れば普通なのかもしれない。
ちゃんと服を着ている。
買い物に行ける日もある。
少し笑うことだってできる。
だから周りにはわからないんだ。
その“普通”を作るために、どれだけ無理をしているのかを。
朝、目が覚めた瞬間から苦しい。
また一日が始まってしまったと絶望する。
布団から起き上がるだけで、全身に重い鎖が巻きついているみたいになる。
それでも、「怠けていると思われたくない」から無理やり起きる。
顔を洗う。
着替える。
外に出る。
たったそれだけのことが、自分にとっては命を削るほど大変なのに、周りには簡単に見えてしまう。
「動けるなら大丈夫だろ」
「普通に生活できてるじゃん」
「考えすぎなんじゃない?」
そんな言葉を聞くたび、苦しみを否定された気持ちになる。
本当は、見えないところで何度も心が壊れそうになっている。
人と少し話しただけで、どっと疲れてしまう。
家に帰ると何もできず、ただ横になって天井を見つめるしかない日もある。
でも、その姿は誰にも見えない。
外では必死に“普通の人”を演じているから。
笑顔を作る。
大丈夫なふりをする。
心配をかけないように、苦しくても「平気」と言ってしまう。
そして、その結果――
「元気そう」
「甘えてるだけ」
「だらけている」
そう思われてしまう。
もし本当にだらけているだけなら、どれだけ楽だっただろう。
好きでこんなふうになったわけじゃない。
好きで動けなくなっているわけでもない。
好きで未来が怖くなっているわけでもない。
頭では「やらなきゃ」とわかっている。
ちゃんとしなきゃと思っている。
周りみたいに普通に働いて、普通に笑って、普通に生きたい。
でも、心がついてこない。
体は動いているように見えても、中身はずっと沈み続けている。
見えない病気は、本当に理解されにくい。
熱があれば心配される。
ケガをすれば気づいてもらえる。
だけど心の苦しみは、外からではわからない。
だから、「怠け」と勘違いされてしまう。
そのたびに、自分でも自分を責める。
「もっと頑張れ」
「甘えるな」
「ちゃんとしろ」
誰よりも自分自身に、酷い言葉をぶつけてしまう。
でも、本当に限界まで頑張っている人ほど、静かに壊れていくのかもしれない。
誰にも言えず、誰にも理解されず、ひとりで苦しみを抱え込んでしまう。
それでも今日を生きている。
見えない地獄の中で、何度も心が折れそうになりながら、それでも息をしている。
その姿は決して「だらけている」んじゃない。
誰にも見えない場所で、必死に闘っているんだ。
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小児がんと難病の子から元気をもらう
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