今日も朝が来た。
目を覚ますたび、心の奥底に広がる灰色の雲。
うつ病という名の嵐が、また一日の始まりを襲ってきた。
しかし、今日は違う。
生きたいという思いが、灰色の雲を押しのける力に変わる瞬間があった。
朝、布団から出るのが辛かった。
何もかもがどんよりとした感覚が心を支配している。
でも、自分に言い聞かせる。
「今日も一歩踏み出そう」。
シンクで顔を洗い、冷たい水しぶきが現実を思い出させる。
今日も現実と向き合おうと決意する。
一歩ずつだ。
食欲は相変わらず、ありすぎるが
胃に何かが入る感覚、生きている実感が湧いてくる。
外に出るのも一苦労だが、今日は外に出ることを決めた。
歩くことで、体の中の不安や緊張感が緩和される気がする。
公園に行ってみよう。
木々や花々、自然の中に包まれることで、少しでも心が和らぐのではないだろうか。
公園に足を運ぶと、子供たちの笑い声が聞こえる。
無邪気な笑顔が、心の中に陽の光を差し込むようだ。
深呼吸する。
何度か深く吸って、ゆっくりと吐く。
これができるだけで、今日という日は少しずつ輝きを取り戻している気がする。
帰宅してからも、自分の心と向き合う時間を持つことにした。
何が心を押さえつけているのかを考え、感じることでそれと向き合う。
一人で抱え込まず、友達や家族に話しかけることも大切だ。
助けを求めることは強さの表れだと思い出す。
夜、月が空を照らしている。
今日はどんなに小さな一歩でも踏み出せた。
明日も同じように、生きたいという気持ちを大切にしていこう。
一歩ずつ、だけど前に進んでいく。
明日の朝が、今日よりもっと明るいものになることを信じて。
尊敬する勇気ある3歳児と家族のきずなと生きる勇気とは?
彼がいたからボクは今ここにいる。闘病記長編
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