今日も、いつもと同じように目覚めた。
カーテン越しに差し込む朝の光が、いつもよりもまぶしく感じられた。
時計を見て、朝の7時半。
無理に起きようとするも、体が動かない。
うつ病という重荷が、また一日を始めることすら難しくしている。
ベッドから抜け出すのに、どれだけの時間がかかったか覚えていない。
シャワーを浴びる気力もなく、そのままリビングに移動。
冷蔵庫を開けると、何も食べたいものがない。
食欲も失われて久しい。
結局、簡単なサンドイッチを作り、無理やり口に運んだ。
リビングのソファに腰を下ろし、テレビをつけるが、何を見ても興味が湧かない。
ニュースも、バラエティ番組も、ドラマも、すべてが遠く感じる。
まるで、自分だけが別の世界に取り残されているようだ。
テレビの音声だけが部屋に響き渡り、その音すら耳障りに感じる。
パソコンを開いて、SNSをチェックする。
友人たちは楽しそうな日常を投稿している。
旅行に行ったり、美味しいものを食べたり、新しい趣味を始めたり。
そんな投稿を見るたびに、自分がどれだけ取り残されているかを痛感する。
かつては、自分も同じように楽しんでいたのに、今ではそれが遠い過去のことのように思える。
今日は特に、何もやる気が起きない。
趣味だった読書も、ゲームも、全てが億劫だ。本を開いても文字が頭に入ってこない。
ゲームの画面を見ても、楽しさを感じることができない。
何をしても心が満たされず、ただ時間だけが過ぎていく。
昼過ぎに、友人からメッセージが来た。
「最近どうしてる?」と。その問いにどう答えればいいのか分からない。
正直に「何も楽しくない」と伝えるのは気が引けるし、嘘をついて「元気だよ」と答えるのも虚しい。
結局、「まあまあかな」とだけ返信してしまった。
友人は心配しているのだろうが、どうにも自分の気持ちを素直に伝えるのが難しい。
午後になると、少しだけ散歩に出かけることにした。
外の空気を吸うことで気分が変わるかもしれないと思ったからだ。
しかし、外に出てみても、何も感じない。
公園の緑も、子供たちの笑い声も、全てが遠く感じる。
まるで、自分だけが透明になってしまったかのような気分だ。
家に戻り、再びソファに腰を下ろす。
時計を見ると、まだ午後の3時。
こんなにも時間がゆっくりと過ぎる日があるのかと、改めて驚く。
何もやる気が起きず、ただ無為に過ごす時間がこんなにも長く感じるのは、うつ病のせいだと分かっているが、それでも辛い。
夕方、家族が帰ってきた。彼らはそれぞれの一日を話し、楽しそうにしている。
その姿を見ていると、自分だけが取り残されているようで、ますます気が滅入ってしまう。
彼らに心配をかけたくないと思い、笑顔を作るが、それすらも疲れる。
夕食を囲むが、食欲は戻らない。
少しだけ食べて、再びリビングに戻る。
家族と過ごす時間が辛いわけではないが、自分の気持ちを隠し続けるのが苦しい。
テレビの音が再び部屋に響き渡るが、何を見ても心は動かない。
夜になると、ベッドに戻る。
明日も同じような一日が続くのかと思うと、気が重い。
眠れない夜が続くが、今日は特にそれが辛い。
何も楽しみがない日々が、いつまで続くのか分からない。
そんな不安とともに、やがて意識が薄れていく。
これが、今日の一日だった。
楽しいことが何一つない、ただの一日。
うつ病という重荷を背負いながら、それでも生きていくしかない。
明日は少しでも良い日になることを願いながら、今日は眠りにつく。
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