
うつ地獄日記――大晦日
カレンダーの最後の日。
世間は「締めくくり」とか「感謝」とか、都合のいい言葉を並べて騒いでいる。
でも私の中では、ただ一日が擦り切れて終わるだけだ。
終わるからといって、何かが片づくわけでも、救われるわけでもない。
今年を振り返れと言われても、見えるのは灰色の連続だ。
何かを成し遂げた記憶も、胸を張れる瞬間もない。
残っているのは、耐えた日数のカウントと、消えなかった苦しさだけ。
生き延びた、という言葉すら誇れない。ただ落ちなかっただけだ。
テレビの向こうでは笑顔があふれ、鐘の音が準備されている。
「新しい年が来るよ」と無邪気に言われるたび、胸が冷える。
新しい年は希望の名前をして、同じ地獄を連れてくる。
年が変わっても、私の中身は置き去りのままだ。
大晦日は区切りの日だと言う。
けれど私にとっては、区切れなかった一年の証拠の日だ。
切れ目はなく、ただ延びていく。
昨日の苦しみが今日に滲み、今日の絶望が明日に続くだけ。
それでも、今も呼吸は続いている。
それが勝利なのか、罰なのかはわからない。
ただ、ここに記しておく。
今年も地獄は終わらなかった、という事実を。
静かに夜が深まる。
カウントダウンの声を背に、私は何も願わない。
願えないまま、年を越す。
――うつ地獄日記、大晦日。