
生き地獄闘病日記 ― 地獄
朝、目が覚めた瞬間にもう終わっている。
眠っている間だけが唯一の逃げ場だったのに、意識が戻った途端、現実が喉元に食い込んでくる。
息をするのも重い。
ただ起き上がる、それだけのことが、崖をよじ登るみたいに遠い。
何もしていないのに疲れている。
何もしていないのに責められている気がする。
「何もできない自分」が、頭の中で何度も何度も処刑される。
時間は進むのに、自分だけが置き去りにされていく。
周りは普通に生きているのに、自分だけが壊れたまま止まっている。
食事も味がしない。
テレビも音がうるさいだけ。
誰かの言葉も、遠くで反響しているだけで意味を持たない。
それでも一日は終わらない。
終わってほしいのに、終わらない。
夜になると少しだけ楽になる。
でもそれは救いじゃない。
ただ「また明日が来る」という予告が始まるだけだ。
眠る前に思う。
また同じ地獄を繰り返すのか、と。
逃げ場はない。
理由もない。
終わりも見えない。
これが、生きているということなら、
それはもう、ただの地獄だ。